2019年9月21日

今週も台風の影響で天気は下り坂。
クラスは緊張あり、笑いありで元気に開催されました。今回は大学生さんも参加してくれました。

さて、今回は集中をキーワードにエクササイズを行いました。対象に集中しながらスピーチする練習です。具体的には、トレーナーの手や体の動きを正確に真似ながら、過去の出来事を細かく思い出しながらそれをスピーチします。ここではふたつの事に集中しています。ひとつは真似る集中力、もうひとつは思い出す集中力です。常にふたつの対象に意識が行ったり来たりで綱引きしているため、緊張以外の物に集中が維持出来ているのがポイントです。参加者様はトレーナーの複雑な動きを正確に真似しながら朝お茶を飲んだカップの唇につたわる質感、ごはんの米の硬さまでしっかり表現出来ていました。

さて、スピーチ練習はいつもの様に「なんちゃってプレゼン」からです。本番前に読み練習をみんなで行います。最初はわざと下手に読む練習です。全力で下手に読み、心のハードルを下げます。みなさん、とってもお上手でした??次に、3倍大袈裟に読む練習です。声を思い切り張り上げ、手の動きや表情も超オーバーに全力でやり過ぎていただきます。ここがしっかり出来ると心のストッパーが外れ、大きな感情を作っておくことができ、本番では丁度良い大きさの表現になります。照れ、自意識も取れます。大きな感情を本番で小さく調整することは出来ますが、小さな感情を本番で大きくすることは出来ません。みなさん、資料を元にしっかり説明出来ていました。「なんちゃってプレゼン」ですから難しく考えず、雰囲気を味わっていただくのが目的です。もちろん、資料をそのまま読んでいただく原稿読み練習でもOKです!

フリースピーチでは「私の緊張について」。みなさんに共通していたのは過去の体験が原因で緊張するようになってしまい、それが強くなってしまっていると言います。高校のとき音読で声の震えを意識した。数年前本社に転勤し大勢の前で話した時失敗し、今では吐き気まで起こる。小学校の頃からあがり症だったが、大学生になった今、緊張が強くなってしまった、などでした。

スピーチの中である女性参加者様がこんなことをおっしゃっていました。話し始めて中盤あたりから急に緊張している自分や聴衆の反応が気になり緊張が高まってしまうそうです。この悩みはすごく良く理解できます。主観性と客観性にはプラスとマイナスの両面があります。例えば俳優は役になりきり主観的に演じようとしますが、客観的になってまわりを良く見ろ!と指示されると気持ちが冷めてしまい、客席の顔が見えてきて緊張が強くなってしまうといいます。スピーチも演技も表現するという点では同じです。準備や練習段階では客観的も良いでしょうが、本番では主観的にならないと冷めたもうひとりの自分が顔を出してきます。

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